CASE

導入事例
情報通信/SaaS
2023年08月16日

グローバルでのビジネス展開も見据え、しなやかな進化を可能にするカスタマーサービス基盤

Zendesk導入事例インタビュー
株式会社セゾン情報システムズ

株式会社セゾン情報システムズは、新サービス「HULFT Square」の誕生と同時に、Zendeskによるカスタマーサービス運用を開始。問い合わせ業務としてはシンプルな使い方ながら、同社独自の要件にはエクレクトが提供するカスタマイズアプリケーションで対応し、グローバルでのビジネス展開も見据えてその活用を進化させている。

Zendesk導入事例インタビュー セゾン情報システムズ
左から順に:株式会社セゾン情報システムズ カスタマーサクセス本部
カスタマーサクセス統括部 カスタマーサクセス部 CSエンジニア課 槌屋 晴博氏
ITプラットフォーム統括部 サービス運用開発部 サービス運用開発一課 課長 上杉 俊介氏
カスタマーサクセス統括部 カスタマーサクセス部 CSエンジニア課 野見山 雅之氏
カスタマーサクセス統括部 カスタマーサクセス部 CSエンジニア課 課長 北澤 正樹氏

Zendeskソリューション導入の背景と課題

旧セゾングループのITシステム会社としてスタートしたセゾン情報システムズは、「世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る。」をミッションに掲げ、安全・安心の基盤となるデータ管理製品や IT サービス、および金融や流通業をはじめとする多種多様な業種向けのシステム開発・運用を展開している。データ連携、データ利活用など特定分野において時代の最先端を創ってきた同社の「つなぐ価値とテクノロジー」は、昨今のDX推進を支える基盤を担うものとしてますます重要度が増し、注目度も高い。

そんな同社を代表する製品・サービスといえば、データ連携ツールとして世界トップクラスのシェアを獲得している「HULFT(ハルフト)」である。2023年2月、このHULFTの「つなぐ」を進化させた新しいサービス「HULFT Square(ハルフトスクエア)」が誕生した。これは、SaaSとオンプレミスとの連携、SaaS間の連携など、多様なデータ連携を可能にする日本発iPaaS(クラウド型データ連携プラットフォーム)で、リリース以来、右肩上がりの成長を見せている。

HULFT Squareのカスタマーサービス基盤を支えているのは、Zendeskだ。実は、同社がZendeskを導入するのはこれが初めてではない。別部門が担当する旧セゾングループ企業向けIT運用サービスにおいて、一足先にZendeskの活用が進んでいた。しかも、利用しているシステムも運用方法も異なる顧客企業を効率的にサポートする目的から、Zendeskの使い方も顧客ごとに異なるという非常に複雑で大がかりな構築を経験済みだった。

株式会社セゾン情報システムズ カスタマーサクセス本部 ITプラットフォーム統括部 サービス運用開発部 サービス運用開発一課 課長 上杉 俊介氏は、「電話対応やメール対応の仕組み、顧客からの依頼の受け方、タスク管理の仕方まで、顧客ごとに細かく異なるものを一元管理しようというのですから、構築範囲はもちろん調整範囲も多岐にわたり、一筋縄ではいきませんでした。今思えばZendeskだからできたことなのかもしれません」と語る。

Zendesk導入事例インタビュー セゾン情報システムズ
カスタマーサクセス本部 ITプラットフォーム統括部
サービス運用開発部 サービス運用開発一課
課長 上杉 俊介氏

Zendeskが選ばれた理由

先行プロジェクトのおかげで、社内には十分な経験値と検討材料が揃っていたと言える。カスタマーサービスソフトウェアの選定にあたって他の候補がなかったわけではないが、Zendeskの導入を躊躇する理由は見当たらなかった。

「Zendeskは、顧客対応に必要な機能をオールインワンでカバーするコストパフォーマンスに優れたプラットフォームです」と上杉氏。同社カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセス統括部 CSエンジニア課 槌屋 晴博氏は、「Zendeskなら我々のやりたいことを実現するのに複数のツールを組み合わせる必要がありません。独自に構築してきた既存のCRM基盤に新しい仕組みを取り込むより、実績のあるZendeskを新規で導入するほうがはるかに簡単だろうと判断しました。HULFT Square自体がSaaSなので、同じSaaSとの組み合わせという要件にもマッチしていました」と説明する。

また、HULFT Squareのビジネスをどのように推進していくかを検討するための判断材料になるとして、Zendeskに蓄積されたサポートチケットのデータ分析機能であるZendesk Exploreの活用にも期待を寄せていた。

Zendesk導入の効果

Zendeskの構築はエクレクトが担当した。先行プロジェクトのZendeskと比較すると、HULFT Squareの問い合わせフォームは1種類で、使い方も至ってシンプルだ。

「Zendeskは、カスタマーサービスに求められる機能が標準でほぼ網羅されています。グローバルビジネスを見据えた対応や、FAQの多言語化、日本語が話せないエージェント向けの多言語サポート設定までカバーされており、かゆいところに手が届く。と、改めて実感しています。しかも、誰もがすぐに使えて教育コストがかかりません。今後ユーザーの増加に伴い、問い合わせが増えてきたときにツールの教育に時間をかけている余裕はないと考えると、非常にありがたいですね」と上杉氏。「その都度外部にカスタマイズを依頼しなくても自分たちでやれることが多く、少々の微調整であれば社内ですばやく対応できるのでスピード感が違いますね」と槌屋氏も評価する。

Zendesk導入事例インタビュー セゾン情報システムズ
カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセス統括部
カスタマーサクセス部 CSエンジニア課
槌屋 晴博氏

また、「このスピード感は、HULFT Squareのような新しいサービスの立ち上げ時には重要なメリットになります」と強調する同社カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセス統括部 カスタマーサクセス部 CSエンジニア課 課長の北澤正樹氏の言葉は、実にZendeskの本質を突いている。

カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセス統括部
カスタマーサクセス部 CSエンジニア課
課長 北澤 正樹氏

一部、Zendeskの標準機能でカバーできない要件には、エクレクトが独自に開発した3つのアプリを実装することで対応した。1つは、一斉メール送信アプリ「Batch Email Sender」で、顧客にお知らせしたいことがある場合に、事前に作成した配信先リストをもとにZendeskから一斉メールを送信できる。もう1つは、チケット更新時にアラートを表示することで、誤ってチケットを更新した際の誤送信リスクを回避する誤送信防止アプリ「Public Comment Alert」である。

これら2つのアプリは、すでに他のZendeskユーザーへの導入実績もあるが、CustomObjectを活用したデータ参照用のアプリだけは、同社向けに新たに開発されたものである。これは、契約管理に利用しているSaaSサービスから顧客企業および契約情報をZendeskに連携し、チケットを開いた時点で、チケットサイドバーで当該情報を参照できるようにする仕組みだ。ツール間を行き来することなく、問い合わせ対応に必要な情報をZendeskで一元管理できるほか、アプリ画面下部の「チケットへコピーする」を押下すれば、チケットフィールドに組織情報・契約情報を転記することもできる。

Zendesk導入事例インタビュー セゾン情報システムズ

同社カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセス統括部 カスタマーサクセス部CSエンジニア課の野見山 雅之氏は、先行導入のZendeskで複雑な要件に対応してきた経験も踏まえ、次のように語る。

Zendesk導入事例インタビュー セゾン情報システムズ
カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセス統括部
カスタマーサクセス部 CSエンジニア課
野見山 雅之氏

「ZendeskはAPIが豊富に提供されていますから、標準機能にはない独自の機能を実装したい場合にも、周辺ツールと組み合わせれば大抵のことはできてしまいます。たとえば、APIを実行した結果をトリガーにZendesk上で何かを実行するといった動きも、当社のHULFT SquareやDataSpider Servista(データスパイダーサービスタ)と組み合わせれば実現可能です。プログラミング経験のない私でも、やりたいことに対して何をすればよいかがわかりやすいツールですね。」

一方、検討段階から活用の可能性に期待を寄せていた分析機能は、FAQのメンテナンスのほか、初回回答時間、当日/翌日回答率、エスカレーション率などのSLA管理にも役立っている。従来は別のツールでおこなっていたエスカレーション管理をZendesk上に集約し、エスカレーション先にライトエージェント機能で閲覧権限を渡すことで、問い合わせに関わる担当者の対応時間をより細かく管理できるようにもなった。また、ZendeskとSlackを連携し、サービスレベルに応じて通知先を自動的に振り分けており、問い合わせ対応業務をより効率的かつ効果的に遂行できる環境が整いつつある。

Zendesk導入事例インタビュー セゾン情報システムズ
HULFT Square FAQサイト

今後の展望

当面の課題はFAQの強化である。HULFT Squareのグローバルでのサービス展開を見据え、今後はFAQ記事をより充実させるだけでなく、英語対応にも力を入れていく。同時にFAQの検索精度を高めてセルフサービス機能の向上を図りたい考えだ。当然ながら、ここへの貢献が見込まれるチャットボットや、2023年5月に発表されたばかりのZendesk AIへの関心も高い。

使い勝手の良さとコストパフォーマンスの高さから、社内での注目度も高く、さまざまな部門で導入検討が進みつつあるZendesk。スマートな連携を得意とするセゾン情報システムズが提供する「つながる価値、ひろがる未来。」を、しなやかな進化を可能にするカスタマーサービス基盤で支えていく。


「Zendeskはシンプルで使いやすく、標準機能で大半のことがカバーされており、グローバル展開を考える上でも不足はありません。今後ユーザーの増加に伴い問い合わせが増えてきたときにツールの教育に時間をかけている余裕はないと考えると、誰もがすぐに使えて教育コストがかからないのも大きなメリットです。」

株式会社セゾン情報システムズ
カスタマーサクセス本部 ITプラットフォーム統括部 サービス運用開発部 サービス運用開発一課 課長
上杉 俊介氏


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