CASE

導入事例
2025年05月16日

FAQ構築ツールの特性を活かしてWebサイトを刷新、情報発信基盤としての役割を強化

大崎上島町商工会

広島県大崎上島町(おおさきかみじまちょう)の多くの事業者が加入する大崎上島町商工会では、会員向けに情報を提供するWebサイトが立ち上げから10年ほどが経ち、会員にとっての利便性を高めるとともに、運用の観点から更新の負荷を軽減するためにリニューアルを決定。一般的にはFAQサイトの構築に使用されるZendesk Guideを、ノーコードでデザイン性の高いページを容易に作成できるツールとして使用し、新しいWebサイトを構築した。刷新後はページビューが大きな伸びを見せ、会員による利用が促進。今後は分析機能の強化により、改善への取り組みを進める計画である。

Zendesk導入事例 大崎上島町商工会

Zendeskソリューション導入の背景と課題

瀬戸内海の中央、芸予(げいよ)諸島に浮かぶ離島、大崎上島に位置する人口約7,000人の広島県大崎上島町。瀬戸内海の温暖な気候と風光明媚な環境に恵まれたこの島は、柑橘の島としても知られ、歴史や伝統を感じさせる名所旧跡から知る人ぞ知る、とっておきのスポットまで、離島ならではの見どころが数多くある。また、『ひかりあふれる「学びのある島」へ』を基本理念として「教育の島」を推進する同町では、地域や世界のリーダーの育成を目指す県立の全寮制中高一貫校「広島叡智学園」が全国から注目を集めており、その名を耳にしたことのある人も少なくないだろう。

そんな大崎上島町内の3つの商工会が対等合併し、2007年4月1日に設立されたのが、大崎上島町商工会だ。明るく前向きに、スケールメリットを活かした商工振興と地域貢献を目指す同商工会は、加入している事業者の割合(組織率)が85%を超えており、全国平均が60%であることを踏まえても非常に高い水準を誇る。

同商工会には、10年ほど前に立ち上げたWebサイトがあったが、見た目のデザインはもちろん、ユーザーインタフェイスがかなり古いうえに検索機能がなく、必要な情報がどこに掲載されているのかがわかりづらい構造だった。

商工会で経営指導員を務める木下氏は、「今の時代に合わないというだけでなく、更新作業を担当できる職員が限られている状況を変えたいという思いがありましたね。また、主に会報などの定例的な情報を掲載しているのですが、Webサイトを見れば解決するような内容の問い合わせが来ることもしばしばで、見ていない人に見てもらえるようするためにも何かしらの打ち手が必要だと感じていました。実際、階層が深く、会員が必要な情報にたどりつけないという問題もありました。Webサイトを見て会員が自力で解決できることが増えれば、我々も問い合わせ対応に費やす時間を他の仕事に使えます。」と語る。

Zendeskが選ばれた理由

会員が必要な情報を引き出しやすいWebサイトを実現するため、リニューアルに踏み切ることを決断した同商工会は、会員でもあり大崎上島町に拠点を持つエクレクトに相談。テンプレートさえ作ってしまえば、誰でも容易に更新がおこなえるZendesk Guideの存在を知り、導入を決めた。Zendesk Guideと言えば、一般的にはFAQサイトの構築ツールとしてのイメージが強いが、FAQ記事の作成を容易に作成できる点に着目し、その機能を上手く利用することにしたのである。Zendesk Guideなら、1から作成しなくてもノーコードでデザイン性の高いWebページが作成できる。さらに、エクレクトから、検索機能を強化する提案をもらえたことも、採用の重要なポイントになった。

課題解決に向けて、エクレクトは、全体の統一感やイラストを使った親しみやすいデザイン、ユーザー目線での使いやすさ、さらにはメンテナンスのしやすさにも考慮しながら、Zendesk Guideの導入から実装まで、リニューアルプロジェクトを全般的に支援。木下氏は、プロジェクトにおけるエクレクトの貢献をこう評価する。

Zendesk Guideで作成した大崎上島町商工会のweb ポータル
Zendesk GuideをベースにYextの検索を組み込んだWebサイト

大崎上島町商工会のWebサイト

「我々は完成したWebサイトをパソコンの画面で見ることしか頭になかったのですが、スマートフォンで見たときを想定して具体的な提案をしてくださったり、事業者が高齢化していることを踏まえて、どうしたらより多くの人に見てもらいやすいWebサイトを実現できるかを一緒に考えてくださったり、我々に徹底的に伴走してくださったことが印象に残っています。自分たちのことはなかなか客観的に捉えられないので、本当に助かりました。」

同商工会は、Zendesk GuideでWebサイトを再構築すると同時に、自社サイト内外での検索体験を最適化してくれるAI検索プラットフォーム「Yext(イエクスト)」を導入。ZendeskとYextとの連携により、Webサイトの検索精度向上はもちろんのこと、検索体験や検索結果のメンテナンスを効率化することを目指した。これも、Yextの販売代理店であるエクレクトの提案をきっかけに実現したことの一つである。

Zendesk導入の効果

「リニューアルしたWebサイトは会員に好評で、話のネタの一つにもなっています。会員との距離感がぐっと縮まったなという印象があります。ページビューも間違いなく以前のWebサイトを上回る勢いで伸びています。また、以前は私ともう一人の2人体制で更新作業をおこなっていましたが、直感的で操作がしやすいインターフェイスのおかげで、担当者を増やして対応できるようになっています。」と木下氏。

ひとまず会員にとって利便性の高いWebサイトを実現するという目的は達成したものの、すべての会員がすぐに利用するようになるわけではない。Webサイトがなくてはならない身近な存在となり、日常的に利用してくれる会員を増やしていくことが当面の目標だ。そのための取り組みとして、同商工会はWebサイトに月1回アップされる会報ページのURLを公式LINEで送信し、プッシュ型でWebサイトへのアクセスを促している。問い合わせをする前に会員が自力で解決策を見つけられるようにするためにも、利用頻度の向上は重要な課題であり、引き続き会員への地道な働きかけが必要になる。また、”素早く答えにたどりつく”という意味においては、ZendeskとYextの連携により検索機能を強化したことで、一定の手応えを感じている。「検索をかけたら一発で出てくるのは非常に魅力的です。検索する側の負荷が大幅に軽減されました。」と木下氏は評価する。

今後の展望

同商工会では、閲覧数を増やしていくだけでなく、会員がWebサイトに何を求めているのかを分析し、継続的に改善していく取り組みも視野に入れている。たとえば、Webサイトへの流入キーワードを把握し、検索キーワードの見直しや、会員の知りたい情報に応える記事の整備を進めることで、情報発信基盤としてのWebサイトの役割を強化していく考えである。

木下氏は、「エクレクトは、大崎上島が離島であるにもかかわらず足を運んでくださり、対面で打ち合わせができたのは非常にありがたかったですね。リニューアル後も必要に応じて問い合わせをしていますが、常に丁寧に対応いただいています。」と振り返りつつ、「Webサイトに限らず、IT事業者としてさまざまな情報を提供いただいており、今後もご協力いただく場面が増えてくると思います。」と語り、その貢献に期待を寄せる。

Zendesk Guideでスタートした大崎上島町のWebサイトがどのような発展を見せるのか。会員による利用が浸透するにつれ、改善への取り組みが促され、より魅力的なサイトへと進化していくことになりそうだ。


「Webサイトの立ち上げから約10年が経ち、利便性の問題に加え、更新作業を担当できる職員が限られている状況を変えたいという思いがありました。Zendesk Guideなら、ノーコードでデザイン性の高いWebページが作成できます。この特性を活かすことで、会員にとっても、運用担当者にとっても、課題解決が図られています。」

大崎上島町商工会
主任 木下 達也氏

導入事例

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