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顧客視点での社内ヘルプデスク変革が現場を変え、美容市場の発展を支えるビジネスの原動力に
Zendesk導入事例インタビュー
株式会社ミルボン
業務用ヘア化粧品の専業メーカーのミルボンは、社内ヘルプデスクのプラットフォームにZendeskを導入。適任者をすばやくアサインし効率よく問い合わせに対応できるようになり、電話対応のストレスが大きく軽減しただけでなく、ヘルプセンターの活用が進み社員の自己解決率が向上。顧客視点での社内ヘルプデスク変革が顧客と向き合う時間を創出し、社員の意識や仕事の仕方に変化をもたらし、ミルボンのビジネスを加速する原動力になろうとしている。
Zendeskソリューション導入の背景と課題
美容室専用のヘアケア製品やヘアカラー剤などを製造・販売する化粧品メーカー、株式会社ミルボンは、1960年の創業以来、一貫して美容室・美容師に的を絞った事業を展開。美容のプロフェッショナル人材の育成や課題解決支援を通じて美容室の成功を支援するとともに、確かな技術に裏付けられた製品によって、美容室を訪れるお客様一人ひとりの美しい生き方を応援している。
その持続的成長を支える独自のビジネスモデルには3つの特徴がある。1つは、優れたノウハウ・美容技術を持つ美容師と一緒に製品開発をおこなう「TAC製品開発システム」。2つ目は、美容室に対する教育活動を中核とした独自の営業体制「フィールドパーソンシステム」。3つ目は、フィールドパーソンと呼ばれる担当者が美容室に足を運び、課題の発見、解決のための美容技術の提供、人材教育の実施などをおこなう「フィールド活動」である。
「ミルボンの根幹にあるのは、とことん寄り添う姿勢です」と、株式会社ミルボン 情報企画部 IT企画推進室 マネージャーの佐藤賢太郎氏。情報システム部が情報企画部に名称変更したのも、現場の課題に寄り添うためにほかならない。「現場とのパイプをしっかり作りつつミルボンの成長につなげていく重要な役割を担う部門として、単なるシステム担当ではなく、企画する部隊であるという意識を持つ必要がありました」と佐藤氏は説明する。グローバル展開を加速するミルボンのビジネスをさらにドライブしていくためにも、”企画”の二文字に込められた意味合いは大きく、社内ヘルプデスク機能のテコ入れもその一環だった。
社員からの問い合わせは一日に20~30件、月間で350~400件に上る。かつてはメールや電話で届く問い合わせにその都度対応するだけの運用だったが、事業の成長と共に問い合わせ対応の人員も増えていき、業務の平準化や進捗状況の管理に課題を抱えるようになった。解決策としてExcelでの管理を試みたものの、他の業務を抱えながら問い合わせにも対応するとなると起票の時間が確保できないことも多く、徐々に形骸化していったという。
株式会社ミルボン 情報企画部 IT企画推進室シニアアソシエイト 栗秋卓也氏は、「書かないという選択肢が選べてしまうので、起票の件数は右肩下がりで減っていき、とても問い合わせ状況を分析できる状況にはありませんでした。担当者の感覚と温度感で業務をこなしているような状況でした」と振り返る。
一方、社内ポータルサイト上に配置されたFAQページは、資料へのリンクが貼れない、文字数が多くなると見づらい、そもそも利用率が低いといった悩みもあった。
Zendeskが選ばれた理由
まずはトライアルの形でZendeskのプレ導入に踏み切った同社は、Excelでの運用を続けながらZendeskの検討を開始。その間に、同社広報室がお客様対応にZendeskを導入することを決め、その設定作業に携わる中で改めて製品理解を深めていった。
本格稼働させる前に他の選択肢について自身でも調査したという栗秋氏は、次のように語る。
「インシデント管理や、チケット管理、サポート管理といった領域のソフトウェアは基本的にB to C向けで、サポート業務にすべてのリソースを費やすようなチームのために設計された製品が大半です。また、導入までに多くの準備期間を要する製品や、CTI・CRMとの連携がマストになっている製品も多く、当社のような社内ヘルプデスク業務に導入にするには少々重たすぎる印象でした。この点において、使いたい機能からシンプルに始められるZendeskに優位性を感じました。まずはチケット管理から始めて、その拡げ方を模索しながら社内運用の改革を進めていこうという当社の意向にマッチしていたのです。」
こうして社内ヘルプデスクでのZendesk活用がスタート。しかし、起票場所がExcelからZendeskに変わっただけでは意味がないと考えた同社は、導入パートナーのエクレクトに、定着化に向けた社内展開のあり方を相談。「Zendeskを活用するメリット」を可視化する取り組みに多くの時間を割いた。特に、問題解決を情報システム部門の特定の担当者に頼っていた社員にとっては、電話で気軽に相談できる相手を失うことは不利益になりかねない。
「全社員向けにアナウンスする機会を設け、社員からの問い合わせに対して適任者をアサインし、最短で効率的に対応できるシステムであることを強調しました。また、ヘルプセンターのナレッジを通じて、同じ悩みを持つ社員が自己解決できるようになることを説明しました。Zendeskの活用を通じて、これまで問い合わせに費やしてきた時間を顧客と向き合う時間に使えるようになるわけです。ミルボンとして、こうした風土を醸成していくことこそ重要と考えています。」(佐藤氏)
Zendesk導入の効果
Zendeskの導入を機に適任者にアサインできる仕組みは、現場の社員にとってのメリットであると同時に、電話対応のストレスを大きく軽減する効果を生んでいる。たとえば、入電時に見られた「誰が担当するか」の探り合いや、特定の担当者に業務が集中する状況はなくなりつつある。もちろん、電話での問い合わせ件数が減った影響も大きい。2021年の導入当初、問い合わせ全体の44%を占めていた電話は、翌2022年には33%に減少。さらに問い合わせの仕組みが変わることを全社員にアナウンスした2023年以降は16%にまで減っている。Webフォーム経由で速やかに問い合わせがおこなえるという認識が定着したことに加え、ヘルプセンターを通じた自己解決が進んだ影響もある。現に、ナレッジの有無を確認した上での問い合わせが増えている。ヘルプデスクの新任者にとっては、記事そのものがトレーニングマニュアルとして役立っている。
現場の社員がメリットを実感できれば、自ずとシステムへの期待感は高まっていく。因果関係は正確に把握できないものの、eラーニングの実施率が急速に高まった背景にはZendesk導入の影響がありそうだと同社は考える。
「これまで面倒だと感じていたことの重要性に気づき、社内の文化が変わりつつあるのだとすると、これはもうデジタライゼーションではなく、デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現ですよね」と語る佐藤氏は、フィールドパーソンの仕事の仕方にも多くの気付きを与えているはずだと期待する。
「営業マンの仕事の大半は売ったもののメンテナンスです。つまり、ヘルプデスクです。お客様ご自身で自己解決できる環境を作ることや、デジタルを活用してストレスのない簡潔な問い合わせルートを確保することがいかに重要かは明らかでしょう。社内ヘルプデスク変革の取り組みは、現場の社員にユーザーとしての実体験を提供する意味合いも大きいのです。」(佐藤氏)
今後の展望
直近の課題について、「Zendeskの分析機能を、管理者だけでなく、問い合わせに対応する担当者自身が活用できるようにしていきたいですね」と栗秋氏。そうすることで改善点を可視化し、次の取り組みに反映していくのが狙いだ。また、問い合わせ対応の精度を上げるために、チャットボットで正しくサジェストできる環境を整備することも検討中である。現場に寄り添うためのZendesk活用はどうあるべきなのか。この課題に真摯に向き合うために、同社は今もなおエクレクトと密に連携しながらプロジェクトを進めている。
栗秋氏は、「定着化を促し、地道に社内文化を醸成していくような活動は、多額の予算を確保するのが難しいものです。それでもベンダー側の都合ではなく、当社のビジネス理解に基づき、今ある機能でできること・できないこと・やるべきことを明確に提示してくれるエクレクトは、ときに考え方の転換が必要なことにも気づかせてくれます」と評価する。
世界の美容文化・美容産業の発展、そして持続可能な社会の実現に貢献するNo.1グローバルプロフェッショナルメーカーを目指すミルボン。その持続的成長の一端を支える社内ヘルプデスクは、エクレクトの知恵を借りながらZendeskの活用を高度化することで、着々と成熟度を増している。
「Zendeskの導入を機に、適任者をアサインし、最短で効率的に対応できる仕組みを実現できたのは大きな一歩です。単に電話対応のストレスから解放されただけでなく、社員は問い合わせに費やしてきた時間を顧客と向き合う時間に使えるようになり、仕事の仕方にも多くの気付きを与えてくれています。これはまさに、デジタライゼーションではなく、デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現です。」
株式会社ミルボン
情報企画部 IT企画推進室 マネージャー
佐藤 賢太郎氏
導入事例
Zendesk導入なら株式会社エクレクト(導入実績APAC No.1)
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