CASE

導入事例
2025年09月01日

社内ITヘルプデスク業務のBPO化で一次対応の負荷から解放されコア業務に集中

株式会社竹中工務店

大手総合建設会社の株式会社竹中工務店は、社内にある200以上にも及ぶシステムのITヘルプデスク業務の負荷軽減に向け、エクレクトが提供するBPOサービス(Zendeskを活用した社内問い合わせ対応業務のアウトソーシング)を活用。カスタマーサービスプラットフォームであるZendeskを基盤に問い合わせ対応窓口を集約し、問い合わせ応対オペレーションをエクレクトに代行してもらうことで、一次対応の負荷から解放され、コア業務に集中できる環境を手に入れた。

株式会社竹中工務店 デジタル室
左:ビジネスアプリケーション2グループ 主任 武市 尚大氏
右:ビジネスアプリケーション1グループ
シニアチーフソリューションクリエイター 桑村 文昭氏

Zendeskソリューション導入の背景と課題

経営理念である「最良の作品を世に遺し、社会に貢献する」のもと、手掛ける作品の一つひとつを丹精込めてつくってきた株式会社竹中工務店。グループ全体の事業領域を「まち」として捉え、人々が安心して暮らすことができるサステナブル社会の実現を目指して活動する同社は、未来社会におけるプレゼンスを高めていくために、人・組織・社会システムなどあらゆる領域でポジティブな影響を意図的に生み出していく『リジェネラティブ(再活性)』な考え方と姿勢で事業を展開している。

同社は、「お客様の課題解決と事業機会の供出」、「建築とそのプロセスでのサステナブルな価値提供」および「圧倒的なお客様満足を生み出すものづくり」を「デジタル変革により2030年に目指す姿」として策定。現在、業務および事業のデジタル化に向けた各種施策を推進中だ。デジタル室が担う社内ITヘルプデスク業務の効率化もその一環である。

同社の社内には200以上ものシステムが稼働しており、その問い合わせ対応は負荷がかかっていた。武市氏は一次受付が機能していなかった実態をこう振り返る。

「サービスごとに担当が分かれていて、問い合わせが来ても、担当しているサービス以外はよくわからないわけです。そもそも問い合わせ対応の流れが整理できていないから、誰が担当かを調べるところから始まり、対応に時間が取られてしまい、コア業務に集中できないことが続いていました。対応履歴の管理も担当ごとにバラバラで、おそらく抜け漏れもあったのではないかと思います。」

Zendeskが選ばれた理由

問い合わせを受けるデジタル室の担当者の負荷を軽減するために、まずは問い合わせ窓口を集約しようという動きが本格化。デジタル室が本来の企画業務に注力できるよう、問い合わせ対応業務をアウトソーシングする方針のもと、具体的なソリューションの検討が始まった。

「当社は電話で問い合わせを行う従業員も多いため、当初は、電話対応の効率化という観点からAmazon Connectに着目しました。その検討の過程でZendeskというツールの存在を知り、Zendeskを導入するならトップパートナーであるエクレクトが良いとのご紹介を受けました。実際、長年積み重ねて来られた実績があるので、製品そのものについて詳しいのはもちろんのこと、提案時の運用面でのアドバイスも的確で、信頼できるパートナーであることを確信しました。

また、Webからの問い合わせに不慣れな従業員にとっても使いやすいかどうかを気にしていましたが、Zendeskはカスタマイズの柔軟性が高く、当社の要望に応じてエクレクトが対応してくださるということで採用を決定しました」と武市氏。

こうして同社は、社内ITヘルプデスク業務のBPO化に向けて、エクレクトからZendeskと問い合わせ応対オペレーションをトータルサービスとして導入。今後はエクレクトが問い合わせの一次受付を代行することになるため、200以上のシステムについて、それぞれを管理する各部門との確認作業や調整作業を重ねていった。エスカレーション先となる各部門から対応時の要望をヒアリングしたほか、専門性の高いシステムなどは、オペレーターに対し操作方法からレクチャーしたケースもあったという。

「エクレクトは当社の担当者と密に連携しながら、今もなお、非常にきめ細やかに対応してくれています。分野が違えば理解するのもなかなかハードルが高いと思うのですが、すぐに慣れて使いこなす対応力に感心しています。優秀な人材が揃っているのだと思います」と桑村氏は語る。

Zendeskとエクレクトの問い合わせ応対オペレーション(BPO)による相乗効果

同社は、Zendeskの導入を機に、対象となる200システムのITヘルプデスク業務をZendesk上に移行し、問い合わせの総合窓口を一気に実現した。とにかくシステムの数が多いだけに、最初からすべての対応の精度を上げるのは難しい。それでも、はじめのうちはエスカレーションの機会が増えることも前提に、あえて優先順位をつけての段階的移行ではなく、まずは集約することにこだわったのだ。もちろん「熟知している人に聞いたほうが早い」として新しいやり方に抵抗感を示す従業員もいたが、利用者の利便性を高めるという目的を達成するためには、見切り発車をしてでも、問い合わせ窓口を分散させないことを重視した。結果として、もともと問い合わせが多かったシステムでは、問い合わせ対応業務が7割程度削減されている。

「すぐに解決できるような問い合わせはすべてエクレクトが跳ね返してくれるので、バックヤードで待機しているメンバーの負荷は明らかに軽減されています。また、社内イントラネットのトップに総合ヘルプデスクという入口を作ったところ、システムに関係のない問い合わせまで入ってくるようになりました。どこに問い合わせたらよいのかわからない人たちが一定数いたことに気づかされましたし、そういう人たちを拾えていることも、総合窓口を設けたことによる成果だと感じています」と桑村氏。

武市氏も、「これまでは担当者が忙しくてすぐに回答できなかったり、問題が複雑だと後回しにしがちだったりもしましたが、エクレクトにアウトソーシングしたことで、そうした状況に左右されることがなくなりました。満足度調査で『すぐに回答してくれてありがとうございます』という声が寄せられているのを見ても、問い合わせをする側の満足度向上につながっている実感があります」と語る。

今後の展望

社内ITヘルプデスクで手応えを得た同社では、グループ会社からの問い合わせ対応に活用していく動きも見え始めている。さらに今後の発展的活用においては、生成AIによる対応品質の改善にも期待を寄せる。「生成AIやチャットを使って、より素早く回答できるとか、二次対応までできるようになっていくと、Zendeskに対する社内からの評価もまた少し変わってくるのかもしれません」と武市氏。

問い合わせ対応に追われる状況を変え、IT活用のあり方を戦略的に考える時間を生み出したZendesk。歩みながら進み、一緒に解決策を考えてきた同社とエクレクトとのさらなる挑戦が始まろうとしている。


「トップパートナーであるエクレクトは、製品そのものについて詳しいのはもちろんのこと、提案時の運用面でのアドバイスも的確で、信頼できるパートナーです。エクレクトに一次受付窓口を集約したことで、すぐに解決できるような問い合わせはすべて跳ね返してくれるので、バックヤードで待機している当社の負荷は明らかに軽減されています。」

株式会社竹中工務店
デジタル室
ビジネスアプリケーション1グループ
シニアチーフソリューションクリエイター
桑村 文昭氏

デジタル室ビジネスアプリケーション2グループ
主任
武市 尚大氏

導入事例

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