CASE

導入事例
2026年09月02日

周辺システムとの連携で広告掲出までのやりとりをZendeskに集約、関係者が多く複雑なオペレーションの自動化を加速

株式会社ジェイアール東日本企画

総合広告会社の株式会社ジェイアール東日本企画は、アーティストやスポーツ選手などの“推し“のためにファン団体が応援広告を掲出できるサービス「Cheering AD(チアリングアド)」を提供している。ファンがECサイトで広告枠を購入してから広告を掲出するまでの数か月間、複数の関係者の間で繰り返される複雑なやりとりを支えているのが、Zendeskだ。自力での運用に限界を感じエクレクトをパートナーに迎えて以来、手作業に依存していたオペレーションの自動化を加速。エクレクトと共に次々とアイデアをカタチにしながら、Zendeskの活用を進化させている。

左より
株式会社ジェイアール東日本企画
未来事業推進局「Cheering AD」プロジェクトリーダー 河原 千紘氏
株式会社エクレクト 土谷 卓
株式会社ジェイアール東日本企画
未来事業推進局「Cheering AD」プロジェクトサブリーダー 江部 恭子氏

Zendeskソリューション導入の背景と課題

創業当初の交通媒体事業に始まり、日本全国3,000社以上に及ぶクライアントビジネスを加速させる事業成長支援から、コンテンツ事業まで、その領域を拡げ続けてきた株式会社ジェイアール東日本企画。同社のビジョンは、「心躍る、新常識をうむ。」。大切にしてきたのは、前例にとらわれない挑戦心をもって、ビジネスと社会の課題に向き合い、新たな価値の提案を通して、未来へつながる弾みを創り出すこと。生活に寄り添う広告会社として、人の想いに寄り添い、心躍る出会いや体験を通して、想像以上の日常を創り出すこと。

2021年から提供を開始した応援広告掲出サービス「Cheering AD(チアリングアド)」も、そんな挑戦心が生み出した新しいサービスの一つだ。これは、ファンの「推しを応援したい!」という想いをカタチにするサービスで、従来は企業の広告担当者だけが扱っていた広告枠を、一般消費者がECサイトのような感覚で購入し、電車や駅、街など好きな場所に、好きな方法で応援広告(=アーティストやスポーツ選手などの推しを応援する目的で、ファン自らが広告主となって掲出する広告のこと)を掲出できる。2024年度は約3,000のファン団体の広告出稿をサポート。2025年度にはその数が倍増する勢いを見せている。

立ち上げ当初はランディングページが1枚あるだけだったが、2023年4月に応援広告の検索・申し込み・決済が可能なECサイト「Cheering ADオンライン」をオープンしたのを機に、注文数が急増。早い段階から顧客対応のプラットフォームにZendeskを導入し自力で運用していた同社は、サービスの成長に伴い増加する注文や問い合わせに対しても、

お客様へ安定したサービスを提供し続けられる運用体制の構築を目指していた。

それもそのはず、広告は売って終わりではない。広告主であるファンのほか、芸能事務所や媒体社などの社外関係者も含め、広告掲出に至るまでの数か月間に何往復ものやりとりを重ねることになる。しかも、広告サイズや入稿データの仕様、出稿時に準備すべき書類もさまざまで、これらのやりとりの多くを手作業に頼っていたのである。

たとえば、ファンから注文が入るとZendesk上でチケットが起票される仕組みはあったものの、顧客情報や注文情報は手作業で転記。社外関係者とのやりとりにはメールを使用。入金情報は各決済会社のサイトで確認。さらに広告デザインに関するやりとりは、ファンがBoxにアップしたタイミングで同社に連絡するルールで、連絡を受けてBoxを見に行き、大量のデザインデータから検索する必要があるなど、複数のツール間を行き来しながらの進行は煩雑さを極めていた。

Cheering ADの発案者である河原氏は、本業を別に抱えながら運用を回していたため、次第に限界を感じる場面が増えていった。

「CS業務の担当者に広告業界の知識がなくても、広告掲出までの流れを確実にサポートできるように、自分たちでZendeskの使い方を調べながら、マクロを200個作ったりもしていました。それでも、やりたいことを実現するためのスキルには限界があります。自力で運用している限り、Zendeskが持つ機能の10%程度しか使いこなせていないのでは?と感じるようになっていきました」と河原氏は振り返る。

Zendeskが選ばれた理由

そこで同社は、展示会で出会ったというZendeskパートナーと契約。しかし、同社が抱えていた課題に対し、望むような解決策を得られないまま時間だけが過ぎていったという。そんなとき、自己解決に向けてZendeskの使い方を習得しようと頻繁に活用していたのがエクレクトのブログだった。

前パートナーとの契約更新期限が迫るなかで、同社はエクレクトに声をかけた。「我々の困りごとをすべてお伝えしたら、素早く具体的な解決策を提示してくださったのです。しかも、我々が想定していなかったようなことまで提案してくれました」と河原氏。迷うことなくパートナーの乗り換えを決断した同社は、エクレクトの力を借りながら、オペレーションを効率化するためのアイデアを次々とカタチにしていった。同社がこだわったのは、広告掲出までのファンや関係者との多岐にわたるやりとりをミスなく円滑に完遂すること。そのために、Zendeskを中心に情報やコミュニケーションを集約し、関係者とのやりとりをより円滑に進められる環境を整えた。 まず、ECプラットフォームに使用しているShopify(ショッピファイ)とZendeskを自動連携。Shopifyでの顧客情報や注文履歴をZendesk上に取り込めるようにしたほか、決済ステータスの変更も検知できるようにした。また、LINE連携により、Zendeskの管理画面でLINEを通じた顧客対応を実現。Shopify経由のLINE友達との連携も可能にした。また、AWSを利用した開発も実施。Zendeskフォームへ顧客が審査データや入稿データなどのファイルをアップロードすると、Zendeskチケット上に自動通知される仕組みを構築した。チケット内に記入されたURLをたどれば、ファイルの確認も速やかに行える流れになっている。

Zendeskを中心に情報やコミュニケーションを集約

Zendesk導入の効果

エクレクトとの取り組みを通じて、Cheering ADの運用は大きく変化した。複数のツールに散在していた情報がZendeskに集約され、関係者とのやりとりもZendeskの管理画面から行えるようになり、広告の受注から掲出までのプロセスにおいて、多くの情報やコミュニケーションをZendesk上で一元管理できるようになった。体感値ではあるが、効率化の目標に掲げていた「工数40%削減」は、一定の成果を実感しているという。

すべてのやりとりを一元管理できるチケット画面

同社にとってのZendeskは、もはやカスタマーサポートのためのツールではない。受注管理やプロジェクト管理の役割までも担い、複数の関係者との間で繰り返されるやりとりを円滑に進めるための基盤となっている。河原氏が「急速な事業成長の中でも、運用負荷の増加を抑えながら対応できる基盤が整いつつある」と語るように、増加する注文に対応しながら安定した運用を実現できる体制づくりが進んでいることは、大きな成果といえる。

プロジェクトをリードしてきたエクレクトの担当者は、「Zendeskを選択していなければ、ここまでスケールできていないはず。立ち上げ当初からZendeskに着目したセンスも素晴らしいですし、なにより、ある程度運用が回るようになったら終わりではなく、どんどん次のアイデアが出て来て、その発想に驚かされるばかりです」と語る。この言葉に、河原氏と運用の苦労を共にしてきた江部氏は、「エクレクトが我々の要望を次々と叶えてくださるので、もっと出来ることがあるのでは?とついつい欲が出てきてしまうのです」と笑う。

今後の展望

Zendeskを中心に作り上げてきた仕組みを、今後は広告業界特有のアナログな工程が残る社内業務にも拡げていきたいとして、「たとえば、メールではなく、関係者がよりスムーズにコミュニケーションできる方法があることに目を向けてほしいのです。作業と呼ばれる仕事に多くの時間を取られるのはあまりにももったいないので、価値創出につながる仕事により多くの力を注ぐためにも、Zendeskの良さを知ってほしいと考えています。」と江部氏。

一方で、さらなる自動化を追求する同社は、AIの活用にも関心を寄せる。返信文の自動生成や、チケットの要約、入稿データの審査など、すでに具体的な検討も進んでいる。江部氏は、「我々がこだわったのは、広告掲出までのファンや関係者との煩雑なやりとりをミスなく効率的に完遂することです。Zendeskを活用した自動化によって、工数削減や情報の一元管理といった面では大きな成果を実感しています。一方で、サービスの成長に伴い、お客様のニーズも多様化しており、さらなる改善や高度な対応が求められる場面も増えています。今後もZendeskやAIの活用を進めながら、業務効率化だけでなく、お客様満足度の向上につながる仕組みづくりを継続していきたいと考えています。」と説明する。 社内に対しても、社会に対しても、「心躍る、新常識をうむ。」ための挑戦に終わりはない。次は、どんな新常識で新しい価値を創り出すのか。その中心で変革を支えるZendeskの役割も進化し続けていく。


「我々がこだわったのは、広告掲出までのファンや関係者との煩雑なやりとりをミスなく効率的に完遂すること。Zendeskを駆使して自動化を進めることで、体感値ではあるが、効率化の目標に掲げていた『工数40%削減』については一定の成果実感しているという。サービスの成長に伴いお客様のニーズも多様化しており、今後も改善を重ねながら、より安心して応援広告をご利用いただける環境づくりを進めていきたいと考えています。」

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