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複数ECモールの問い合わせを一元管理し、顧客コミュニケーションを継続的に改善
Zendesk導入事例インタビュー
有限会社森源商店
大阪中央卸売市場から厳選食材を届けている有限会社森源商店は、長年使い続けてきたメール共有・管理システムを手放しZendeskを導入。複数のECモールに寄せられる問い合わせ情報をZendeskで一元管理すると共に、分析機能を利用して改善サイクルを素早く回し、問い合わせ件数の削減を可能にしている。
Zendeskソリューション導入の背景と課題
創業から50余年、海産物などの仲卸を手がける森源商店は、大阪中央卸売市場で流通を守りつづける『食の達人(プロ)』として、全身全霊をかけて質の高い商品の提供にこだわり続けてきた。商品選定の基準は、売れるか、売れないかではない。お客様に安心して、美味しくお召し上がりいただくために、必ずすべての商品を食し、満足のいく品質の商品のみを取り扱う。
同社がEC事業をスタートしたのは2008年のこと。現在は、自社サイトのほか、「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「au Payマーケット」をはじめとする20以上ものECモールに多店舗展開し、EC事業が売上の大半を占めるまでに成長した。「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー2022ジャンル賞」、「au PAY マーケット2022年ベストショップ賞」、「dショッピング年間ランキング2022総合1位」といった受賞歴からも、その勢いが伺える。
複数のECモールからの注文が増えれば、当然ながら商品や配達方法に関する消費者からの問い合わせも増えていく。問い合わせ対応には長年メール共有・管理システムを使い続けていたが、蟹の販売がピークを迎える年末などには限界を感じる場面も出てきていた。有限会社森源商店 取締役の水谷和弥氏は、「日々問い合わせ対応する上では特に大きな不満はなかったのですが、メールベースではできることが限られているので、それ以上の改善は期待できません。ログの分析はできないし、メールの保存件数に上限があり、注文が増える時期に合わせてプランを変更せざるを得ないなど、小さな不満がいくつもくすぶっている状態でした。直近で困ってはいないけどこのままではよくない、と感じていました」と振り返る。また、多モール化の進展に伴いマンパワーに頼っていた部分も、効率化に向けた改善点の一つとして認識していた。
Zendeskが選ばれた理由
同社のZendeskとの出会いは、エクレクトおよびZendeskユーザーからの紹介がきっかけだった。「Zendeskを導入することで、くすぶり続けてきた小さな不満が一気に解消するだけでなく、その先に数多くの可能性の広がりが生まれることを確信できました」と水谷氏。分析機能を活用して収集したデータを未来に活かせること、単なる問い合わせ対応のプラットフォームではなく顧客コミュニケーションを軸としたサービスであることに大きく共感し、迷わず導入を決めた。
しかし、ECモールでは、各モールの管理画面にログインしないと問い合わせ管理がおこなえないところも少なくない。しかも問い合わせ件数の多い大規模なモールほど、この傾向は強い。そうなると、自社のECサイトにZendeskを実装するケースと異なり、各モールが独自に管理している問い合わせデータをZendesk側に集約する仕組みが必要になる。これはモール出店するEC事業者の多くが直面する悩みだが、導入を支援したエクレクトではこの仕組みを独自開発し、Zendeskアプリとして提供している。同社はこのアプリを導入することで、モールに寄せられる問い合わせのデータをZendesk上で一元管理できるようにした。
また、同社はエクレクトが提供するZendeskアプリ「Open Receipt Stamp」も導入。これは、Zendeskから送信したメールの開封確認ができるアプリである。開封情報はチケットの社内メモに更新されるため、チケットフィールドやトリガを利用して、ビュー画面から開封状況をひと目で確認したり未開封のチケットを抽出したりすることもできる。
Zendesk導入の効果
「増え続ける問い合わせには、人員を増やせば対応できます。しかし、商売を発展させようというときに、延々人員を増やし続けるのは得策ではありません。さらなる成長に向けて、ここからは問い合わせを減らすフェーズなのだと認識しています。Zendeskは、その減らすための工夫を可能にしてくれています」と水谷氏。
外部コンサルタントとして同社のZendesk導入に携わった小林氏は、「メール共有・管理システムで運用していたときと比較して、問い合わせ対応業務そのものは大きく変わっていません。ただ、如実に違いを感じるのは、Zendesk Exploreで分析をおこない改善のサイクルを回せるようになったことです。おかげで問い合わせ件数は大幅に減少しています」とその効果を語る。注文件数に対する対応件数を示すお問い合わせ率は、6%台から平均4%まで減少した。
また、同社では月に1回、問い合わせデータの分析結果に基づいて振り返りミーティングをおこない、問い合わせの多いものからその原因を探り改善に役立てている。たとえば、ネギトロについての問い合わせが増えた原因を分析した結果、商品にタレが付属しているかどうかの質問が多いことが判明。商品ページに「タレは付属していません」と明記した結果、目に見えて問い合わせが減少した。また、別のケースでは、分析結果からクーポンの使い方がわかりにくいことが原因だとわかり、バナーの表記方法を改善した途端、問い合わせがゼロになったという。
「サポート担当者は商品の専門スタッフではないので、問い合わせの傾向について尋ねたところで正確な答えは返ってきません。数値からきちんとブレイクダウンすることで、初めて改善すべき点が見えてきます。この積み重ねでさらに問い合わせを削減できると確信しています。このような取り組みはZendeskでなければできなかったと思います。」(水谷氏)
一方で、問い合わせ対応の効率化という観点では、マンパワーでカバーしてきたプロセスをZendeskで自動化できるようになり、多様な使い方が可能になっている。たとえば、特定のタグで担当者を振り分けたり、緊急案件が発生した場合に、30分経っても対応に着手していなければZendeskからSlackに通知したり、Zendeskの機能を駆使して自社の事情に寄り添うニッチで柔軟な設定を実現している。初めて扱うZendeskを前にしてトライアンドエラーが多かったものの、「エクレクトは常にレスポンスが早く、手厚いサポートをいただき非常に心強い存在でした」と水谷氏は語る。
今後の展望
同社は現在、電話での問い合わせ対応はおこなっていないが、ゆくゆくはZendesk Talkを利用したコールセンター機能の追加も視野に入れている。また、外部のURLが使用できないなど各ECモールの独自仕様によるFAQページの集約方法も検討したい考えだ。「ECモールにはZendeskで作成したFAQサイトを掲載できないので、Zendeskで作成したFAQをデータベースとして活用し、ECモール側に表示させるような仕組みを考えています。実現できれば、さらなる問い合わせ件数の削減が期待できます」と小林氏。その先には社内FAQとの統合の可能性も模索している。
「EC業界は向かい風と言われるなか、多店舗展開にスピード感を与えてくれたのはZendeskがあるから」と水谷氏が語るように、Zendeskは同社のビジネス成長の原動力となりつつある。顧客対応の基盤をZendeskに集約することで、この先出店モールが増えても問い合わせ対応がひっ迫する心配はなく、データに基づく継続的な改善により、顧客満足度向上への真摯な取り組みを加速させることができる。
すべてはお客様の満足のために。Zendeskを味方に付けた森源商店は、お客様からの「また森源さんで買おう!」「次も買うからね」の言葉を目指して、改善への取り組みを続けていく。
「Zendeskは、問い合わせを減らすための工夫を可能にしてくれました。数値からきちんとブレイクダウンすることで、初めて改善点が見えてきます。この積み重ねでさらに問い合わせと削減できると確信しています。EC業界は向かい風と言われるなか、Zendeskは多店舗展開にスピード感を与えてくれています。」
導入事例
Zendesk導入なら株式会社エクレクト(導入実績APAC No.1)
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