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お客様のリアルな声を従業員のやりがいにつなげ、商品開発やカスタマーサクセスへの取り組みを強化
Zendesk導入事例インタビュー
キッコーマンビジネスサービス株式会社 キッコーマンお客様相談センター
キッコーマンお客様相談センターは、既存システムをリプレースし、ZendeskとBIZTELとの連携によるカスタマーサービスプラットフォームを構築。Zendeskに蓄積されていくお客様のお声を社内にフィードバックし、ビジネスに効果的につなげていくために、Zendeskを3つのインスタンスに分けて運用。必要な情報を必要な部門に届ける仕組みを実現している。
Zendeskソリューション導入の背景と課題
しょうゆと聞けば大半の人がキッコーマンをイメージするように、しょうゆ市場で圧倒的シェアを誇るキッコーマングループ。現在はしょうゆだけではなく、つゆ、たれ、ケチャップといった調味料をはじめ、トマトジュースや日本ワイン、豆乳など、多様な製品を製造・販売するほか、バイオケミカル事業や物流サービス事業なども手掛けるとともに、海外でも着実に事業を拡大している。2009年の持株会社制移行に伴い新設されたキッコーマンビジネスサービス株式会社は、総務、人事、経理、情報システムなど、グループ企業の間接業務を担っている。
本社は東京本社と野田本社の2か所。さまざまな顧客対応をおこなうお客様相談センターは東京本社に設置されている。同センターには、お客様からのお問い合わせを受けるお客様相談グループと、お問い合わせの内容を精査し、顧客満足度向上の取り組みにつなげていくCS推進グループがあり、日々お客様の声に向き合い、キッコーマンブランドの信頼を支えている。同センターに寄せられるお問い合わせは7割が電話、残りの大半はメールで、FAXやお手紙で寄せられるケースも一部ある。電話でのお問い合わせは一日あたり100件程度。「どこの店舗で買えますか?」といった質問から、商品に対するご指摘やご意見まで、その内容は幅広い。
従来のオンプレミスのコンタクトセンターシステムでは、通信環境の問題に起因する通話時のタイムラグ等によって会話のキャッチボールがうまくいかず、お客様からお叱りを受けることも少なくなかったという。 一方、メールでの対応についても、メールシステムと既存システムが連携しておらず、ヒューマンエラーが起こりやすいだけでなく、情報があちこちに分散し、検索性の低下にもつながっていた。こうした課題感から、既存システムの保守契約が切れるタイミングで、クラウド型CRMおよびCTIへの切り替えを検討することになった。
Zendeskが選ばれた理由
CRM関連のコンファレンスでリプレース候補となる製品の情報収集をおこない、その後トライアルが可能な製品を実際に使用しながら画面や使い勝手を評価。検討の経緯をキッコーマンビジネスサービス株式会社 品質保証部 お客さま相談センター CS推進グループの馬場氏は、次のように振り返る。
「従業員のITリテラシーがそれほど高くないこともあり、提供される機能は違っても、操作性や使い勝手があまり変わらない製品を優先的に探しました。また、システムの使い方に関してわからないことや困ったことが発生したときに、その都度ベンダーの担当者に聞かなくても、WebマニュアルやFAQで自己解決できる製品であることを重視しました。」
比較検討の結果、カスタマーサービスプラットフォームにはZendesk、クラウド型コールセンターシステムにはBIZTELを導入し、この2つを連携して問い合わせ対応をおこなうことが決定。電話の着信時にZendesk上で自動的にチケットが起票されるだけでなく、Zendesk上にある履歴情報からワンクリックで発信がおこなえる。
「1日あたり約100件の問い合わせのうち、電話を折り返すケースは全体の約1割に及びます。自分で電話番号を打ち込むと掛け間違いが発生する可能性が否定できないので、Zendesk上からワンクリックで通話を開始できるクリックトゥコールの実現を強く望んでいました」とキッコーマンビジネスサービス株式会社 品質保証部 お客様相談センター お客様相談グループ長の嵜本氏は語る。
また、Zendesk Guideを使えば分散していたナレッジを一元化できる上に、FAQの作成が誰にでも簡単におこなえる。これまでのように他部門に依頼することなく、いつでも即時に更新できる点にも期待が寄せられた。
Zendesk導入の効果
同社では、Zendeskを3つの環境で運用しているのが特徴的だ。1つはお客様相談センターが利用する顧客対応を目的とした環境(マスター環境)で、利用者はセンター員に限定。もう1つは、お客様からのご指摘案件を共有するため環境(サブ環境)で、利用者はエスカレーション先となる工場の生産管理部門や品質管理部門、開発部門など、ご指摘に対応する担当者に限定される。残る1つは、お客様からのお申し出情報を社内共有するための環境(データベース環境)で、苦情案件を除き全従業員が閲覧可能だ。
キッコーマンビジネスサービス株式会社 品質保証部 キッコーマンお客様相談センター センター長の気賀氏は3つの環境に分けた理由をこう説明する。
「お客様のお声は宝ですから、しっかり耳を傾けて真摯に対応するだけでなく、社内にもできるだけ生の声を届けたいと考えています。そうすることでさまざまな気づきを得たり、モチベーションにつなげたり、業務に活かしたりすることができるからです。ただし、個人情報保護の観点から、社内に共有する際はお客様情報の取り扱いに配慮する必要があります。」
そこで、導入パートナーとして初期段階からプロジェクトを支援していたエクレクトは、特定の個人情報を削除した上でチケットの共有を可能にする「チケット共有アプリ」を提案。マスター環境と2つのサブアカウントにて、個人情報が削除された状態でのエスカレーションや社内共有を可能にした。
また、基幹システムから出力された商品マスタのデータを日次でAWS上に展開。カスタマムオブジェクトを活用して同データをZendeskから参照し、どの商品に関する問い合わせかを紐づける仕組みを実装した。
「以前は個人情報のシートと商品情報のシートが分かれていたため、5~6枚のページを辿らないと情報を網羅できませんでしたが、今はZendesk上でシンプルに一元管理できます。Zendeskに慣れてしまうと、以前はできなかったことがウソのようです。」(嵜本氏)
さらに同社は、自動音声認識システムAmiVoiceとZendeskを連携。テキスト化されたお客様との会話をチケットと紐づけて管理できるようにした。これにより、その都度録音データを聴き直さなくてもテキストを通じて内容を素早く確認できるため、良い応対例をシェアするといった取り組みも始まりつつある。
もちろん、電話、メール、FAX、お手紙などの異なるチャネルから寄せられる情報を統合的に管理できるだけでなく、問い合わせ状況をリアルタイムに可視化できるようになったのも大きな成果の一つである。FAXは複合機からメール送信することでZendeskに連携し、ペーパーレス化にもつなげている。業務の効率化により少ない人数での顧客対応が可能になり、お客様に対して問い合わせが少ない時間帯をご案内する余裕もできた。Zendesk Exploreのデータ分析機能を使えばより詳細に現状を把握し、改善点を見出すこともできるため、商品開発やカスタマーサクセスの取り組みに役立てている。
今後の展望
Zendesk導入に伴い、「お客様とつながろう月間」と銘打って、Zendeskやお客様相談センターの役割について改めて説明したが、まだまだ社内の理解や関心はそれほど高くない。「ただ導入しただけでは関心を寄せてもらえないので、もう一工夫が必要と考えています。必要としている人に必要な情報を切り出して渡すだけでなく、社員にそれぞれの立場で興味・関心をもってもらえるような形にして提示する必要もあります。まずはこうした取り組みのベースとなるプラットフォームを構築できたことが大きいですね」と気賀氏。
さらに気賀氏はこう続ける。
「お客様相談センターのコミュニケーターは比較的年齢層が高く、専門知識も豊富です。中長期的に同等のスキルを持つ方を確保し続けることが困難になっていく可能性を考えると、Zendeskのようなツールを使っていかに業務の質を保ちつつ省力化していくかが課題となります。たとえば、Zendeskが在宅勤務のプラットフォームとして強みを発揮する日が来るかもしれません。
一方で、お客様も変化し続けており、SNSを使った接点も避けられなくなってくるでしょう。日中だけでなく、24時間対応にするなど、お客様相談センターも変化を求められています。今後は、いかにして最新の技術を取り込み、変化の流れに迅速かつ柔軟に対応していけるかが鍵を握ります。たとえば、Zendesk AIのような製品でカスタマーサービス業務がより効率化できればいいなという期待もあります」。
最新技術をいち早くキャッチアップし、お客様からのより一層の信頼を獲得するために、Zendeskおよびエクレクトは、頼れるパートナーとして同社の取り組みに寄り添っていく。
「お客様のお声は宝であり、想像以上に従業員のモチベーションを引き上げてくれます。Zendeskの導入を機に、単にお客様に誠実に対応するというだけではなく、個人情報の取り扱いに配慮しながら、必要な部門に必要なタイミングで必要な情報を届けるための仕組づくりへと動き出しました」
キッコーマンビジネスサービス株式会社
品質保証部 キッコーマンお客様相談センター センター長
気賀 淳氏
導入事例
Zendesk導入なら株式会社エクレクト(導入実績APAC No.1)
エクレクトは「デジタルテクノロジーとのかかわり方を人々にとって幸福なものにするため」に、「世の中にある素晴らしい個々のテクノロジーの力、製品/技術」をeclecticに組み合わせ、人が使ってハッピーな形にすることで、よりよいデジタル社会を築いていきます。
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