CASE

導入事例
2025年08月26日

アンケート回答率12%超! 顧客の声を続々と業務改善に反映へ

株式会社ミルボン

業務用ヘア化粧品の専業メーカーであるミルボンは、エンドユーザーからの問い合わせに対応する「お客様窓口」の業務品質について、エンドユーザーにアンケート調査を開始。ツールとしてSurveypalを選定した。1年8か月経過した時点で12.7%という高い返答率で777件の回答が得られている。この回答を分析して今後に生かすと共に、さらにECユーザーへもアンケート調査を行うなど、業務改善への幅広い活用を始めている。

株式会社ミルボン品質保証部 品質保証グループ お客様窓口 
山崎氏

ソリューション導入の背景と課題

美容室専用のヘアケア製品やヘアカラー剤などを製造・販売する化粧品メーカー、株式会社ミルボンは、1960年の創業以来、一貫して美容室・美容師に的を絞った事業を展開。美容のプロフェッショナル人材の育成や課題解決支援を通じて美容室の成功を支援するとともに、確かな技術に裏付けられた製品によって、美容室を訪れるお客様一人ひとりの美しい生き方を応援している。

その持続的成長を支える独自のビジネスモデルには3つの特徴がある。1つは、優れたノウハウ・美容技術を持つ美容師と一緒に製品開発をおこなう「TAC製品開発システム」。2つ目は、美容室に対する教育活動を中核とした独自の営業体制「フィールドパーソンシステム」。3つ目は、フィールドパーソンと呼ばれる担当者が美容室に足を運び、課題の発見、解決のための美容技術の提供、人材教育の実施などをおこなう「フィールド活動」である。

こうして美容室を通じてお客様に提供される製品は、美容室で小売りもされている。この場合、美容師がお客様の髪や地肌のコンディションを見て、適切なものを適切な使い方で用いるようアドバイスが行われている。

「お客様窓口」では、一般的な製品に関するお問い合わせ、製品の品質や安全性に関わるお問い合わせ、そして、milbon:iDという公式オンラインストアー(ECサイト)のお問い合わせ対応をメインに行っている。一般的な問い合わせは、「商品の購入方法(取扱い美容室の問合せ)」をはじめ、「現在使っている商品が本当に自分に合っているか」といったお悩みに対するご相談対応を行っている。中には、「美容室で説明を聞いたが忘れてしまった。正しい使い方を教えてほしい」といったお問い合わせもある。

「プロフェッショナル商品は、美容師さんがお客様お一人おひとりの髪や頭皮、お肌の状態を確認して、その方にあったベストな使用方法をお伝えいただいていると思いますので、行きつけの美容室に聞いて頂くのが一番良いのですが、忙しく営業しているところに聞きに行くのもはばかられるというお客様が多いこともあって、美容師さんの代わりにご説明することもあります」と山崎氏は話す。

お客様が納得して製品を使い、満足してもらうことが何よりも重要なこととして、「お客様窓口」はこれを完結させる使命を担っていると言える。

そのように重要な役割を持つ顧客接点であるが、これまで対応業務の品質を確認することができていなかった。

「また、生活者(エンドユーザー)の声を直接集める唯一の部署として、その声を製品開発などに有効活用させたいといった思いもあったのです」と山崎氏。そこで、問い合わせをしてきたお客様にアンケート調査を行うことを決定。アンケートツールを探し始めた。

Surveypalが選ばれた理由

山崎氏らは、他社のケースも参考にしながらなるべくコストを掛けずに行える方法を探し、無料で使えるアンケートフォームなどを検討する。しかし、同社のようにブランドイメージが重要な商材を扱う企業として、いくらコストがかからなくても簡易なアンケートフォームを用いることには抵抗感があった。

そこで、アンケート専門のツールがないかを情報システム部門に相談する。「社内別部署でエクレクトさんからZendeskを導入していましたが、エクレクトさんはアンケートツールであるSurveypalも取り扱っていると聞いたのです。さっそくエクレクトさんに問い合わせて説明を受けました。そのほか、CRMベンダーさんにアンケート機能について説明を聞いたのですが、Surveypalのほうが使いやすいと感じました」(山崎氏)

そしてもう一つ、決め手となった要因がある。アンケート画面のデザイン性の高さだ。自社ホームページとの整合性を保つテーマカラーやロゴの使用などが自由に行える点が評価された。
「情報システム部門からも、そういった表現面はきちんと行ったほうがいいとアドバイスされ、納得したのです」と山崎氏は話す。

実際のアンケート画面

Surveypal導入の効果

2023年7月に導入を契約し、初期の画面デザインをエクレクトが行い、9月末にテストを行って10月からアンケートを取り始めた。設問内容は、お客様窓口オペレーターの言葉遣いや態度、説明の分かりやすさなどの対応スキルを問うもの。回答のしやすさを考慮して、10問程度にまとめた。

「設問の入力などは簡単にできて使いやすかったです。回答に応じて設問を出しわける条件分岐の設定がやや難しく感じたのですが、直感的に操作しているうちに自ら行うことができました」と画面づくりを担当した森氏は話す。

条件分岐の設定画面

アンケート送付は、電話やメールで問い合わせがあったお客様に対し、最後にアンケート協力を要請し、回答画面のURLをSNSやメールで送信する形で行った。

その結果、次のような送信および回収状況となっている。
・2023年(10~12月)/送信:831件 回収:97件
・2024年(1~12月)/送信:4,237件 回収:532件
・2025年(1~5月)/送信:1,056件 回収:148件
合計/送信:6,124件 回収:777件 回収率:12.7%

「当初、どれだけ回答してもらえるかが心配で、促進策として回答者へのプレゼントも用意したのですが、まずはやってみて様子を見ようということにしました。回収率は平均3%と聞いていたのですが、想像をはるかに上回る回答を寄せて頂き、プレゼントは1回も実施せずに済んでいます」と山崎氏は顔をほころばす。

今後の展望

2025年6月に、山崎氏らは1年半分の回答を集計・分析し、傾向や主だったフリーコメントなどを部内会議で発表し共有するとともに、業務改善にも生かし始めている。

「例えば、メールでの対応は電話に比べると満足度が下がる傾向があると分かったので、お客様の名前を文面に入れたり、一方的な言い方にならないような文面を考慮したり、最後に『ご不明点があればお電話ください』との一文を入れるなどの工夫をしています」(山崎氏)

また、アンケート回答と過去のお客様とのやり取りを突き合わせて、お客様のインサイトを探るといった深い分析も行って今後の業務改善に生かす材料を整えているところだ。

「こうした分析結果を、オペレーターの教育研修などに活用していく方針です」と山崎氏は言う。

そして、Surveypalの使い勝手の良さを活かし、ECを利用したお客様に対してのアンケート調査にも乗り出している。具体的には、FAQがあるにもかかわらず、そこにあるような内容の問い合わせをしてきたお客様に対して、なぜFAQを利用しないのかといったことを尋ねてサービス改善に役立てる予定だ。

さらに、お客様アンケートだけでなく、ホームページやECに「ご意見ボックス」を常設して、常時製品に対する意見や要望などを聞くことも検討している。


「当社の製品開発は、『TAC製品開発システム』を通じて美容師という直接のお客様と進めています。しかし、最終消費者であるお客様の声を製品開発に生かすチャネルも持つべきではないかと、その声を直接聞く唯一の部署として全社に問いかけたいと考えています。それがお客様だけでなく、美容師や当社のためにもなると考えるからです」

株式会社ミルボン
品質保証部 品質保証グループ お客様窓口
山崎 理恵氏
森 美樹氏

導入事例

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