CASE

導入事例
2025年09月04日

わずか1か月で50〜60%自己解決を実現!Fin導入で変わったサポート体制

株式会社EventHub

イベント・ウェビナーマーケティングプラットフォーム『EventHub』を提供している、株式会社EventHub。同社のカスタマーサポートチームでは、プロダクトの機能が拡充されるとともに、問い合わせ対応以外の周辺業務も多様化していた。そこで、問い合わせ対応業務の効率化を図るべくAIエージェントの導入を決定。自ら4つのサービスを比較検討し、2025年7月にIntercom『Fin』を導入した。まずは30%程度の自動化を予期していたところ、スタート時点から50%以上が自動化でき、今後のさらなる自動化率向上による大幅な業務効率化を見込んでいる。

左から順に:株式会社EventHub
The Head of Customer Success 浦田詩香氏
Senior Customer Support/Customer Success Manager Adam Denison氏
カスタマーサポート 花崎あかり氏

ソリューション導入の背景と課題

イベント・ウェビナーマーケティングプラットフォーム『EventHub』は、ウェビナーやオフラインのカンファレンス、商談会やユーザー会といった、あらゆるイベントの運営に必要な機能が網羅されたサービスである。イベントページや参加登録フォームの作成、参加者管理、動画配信、参加者とのコミュニケーション、視聴・行動ログの分析に加え、ノーコードでMAやSFAツールと連携し、イベントで獲得したリード情報を自動的に移行できる機能も追加された。これらの豊富な機能によって、ユーザーのマーケティング業務を円滑にする価値を提供している。

この『EventHub』のカスタマーサポート(CS)チームのミッションとして、「ユーザーアダプション(定着支援)とプロダクト改善によって、ユーザー自身がラーニングし『EventHub』を継続的に活用できる状況をつくり、ユーザーの業績拡大に貢献する」ことを掲げている。

一方、ベンチャーである同社としても、業績向上は必須の課題であり、プロダクトの新機能追加や機能改善は最重要のマターであった。

「新機能が次々に追加されるとともに、ユーザーからの問い合わせも増えていました。CSチームのメンバーとしても学ばなければなりませんが、特に新人はキャッチアップしていくのも簡単ではなかったのです。一方で、CSチームは問い合わせ対応だけでなく、様々な周辺業務も行っており、その重要度も増していました。そこで、問い合わせ対応業務の効率化が大きな課題となったのです」と浦田氏は説明する。

同社のカスタマーサポート(CS)チームは、お客様の成功を支援することに加え、プロダクトの価値向上を重要なミッションのひとつと位置づけている。そのため、ユーザー向けのヘルプページの作成、機能改善の要件定義、リリースノートの作成など、多岐にわたる周辺業務も積極的に担っている。営業部門の配下という組織体制にありながら、顧客の声や要望を開発部門へフィードバックし、プロダクト改善に貢献する役割も果たしている。こうした取り組みの背景には、「お客様へのサポートを通じてプロダクトをより良くしていきたい」というチームの強い想いがある。

問い合わせ対応業務については、まずはZendeskのヘルプセンター機能を活用してFAQやヘルプページを充実させている。その上で、個別の問い合わせ対応はチャットでのみ行っていた。同チームは、当該業務の効率化として、チャットツールをAIによるチャットにリプレイスし自動化を図ることにした。

左から順に:株式会社EventHub
カスタマーサポート 花崎あかり氏
Senior Customer Support/Customer Success Manager Adam Denison氏
The Head of Customer Success 浦田詩香氏

Intercom『Fin』が選ばれた理由

2025年の1月から5月にかけて、Intercom『Fin』を含む4つのAIエージェントを比較検討し、まずは2つに絞った上で、最終的に『Fin』に決定する。そのポイントは、主に「UXの良さ」と「導入のしやすさ」の2点であった。「最後に絞った2つの費用面は大差がなかった」と浦田氏は言う。

『Fin』の決定要因について、花崎氏は次のように話す。

「UXの良さとしては、文脈の理解度が高く回答が高精度で、かつ会話の文体が自然なのです。言葉遣いのニュアンスも“フレンドリー”などにチューニングできるので、当社のイメージにアジャストできる点が魅力でした。導入のしやすさとしては、初期設定のハードルが低く、導入後の回答精度を向上させる操作も簡単に感じました」

最後に残ったもう一つのプロダクトは、同社が既に利用していたCRMのAIエージェント。圧倒的に強いヘルプセンター機能との連携に期待が持てたが、回答文が機械的で、かつUI/UXにやや古い印象を持ったという。

そこで、導入を決めたIntercom社に問い合わせたところ、日本の代理店としてエクレクトを紹介された形だ。

「6月末でチャットツールの契約が切れるので、それまでに導入しなければと半ば焦っていました。エクレクトさんは、当社からの突然の連絡でも迅速かつ柔軟に対応してくれ、無事に間に合わせることができました。ツールのリプレイスは初めてのことだったので、いろいろと心配事があったのですが、エクレクトさんに丁寧にフォローしてもらえて心強かったですね」と浦田氏は話す。

Intercom『Fin』導入の効果

2025年7月の頭から使い始めているが、当時は問い合わせが少なかったこともあって落ち着いて立ち上げることができた。

「あるお問い合わせの話ですが、お客様がご不安な思いで問い合わせをされたにもかかわらず、チャットボットが状況にそぐわないフレンドリーな対応をしてしまったことがありました。お客様のお気持ちに寄り添うことができなかった点を反省し、以後は感情的な配慮が必要なケースでは、より丁寧で落ち着いた対応を心がけるようチューニングしました。このような改善の吸収力が非常に強くて、非常にポテンシャルが高いハイキャリア人材を一名採用したような感覚があります」と花崎氏は評価する。

導入から1か月程度が経過した段階で、『Fin』による自動化率は50~60%に上っている。同チームとしては、それまでヘルプページを見れば書かれている内容の問い合わせが30%程度を占めていたことから、AIチャットボットによる自動化も同程度と目論んでいたが、これを倍近く上回る状況となっている。

「ヘルプページだけでなく、様々なリソースと繋げることで回答範囲が広がることがわかりました。今後、さらに自動化率を高めていくよう、改善を進めていきたいと思っています」(花崎氏)

そして、もう一つの大きな効用が認められた。対応時間の拡大である。それまでは有人のチャットにつき、問い合わせ窓口は平日の10~18時に限定し、それ以外の時間帯に入った問い合わせには、翌日や週明けに対応していた。これが、AIチャットボットによって24時間・365日に無制限に広げられたのである。

「深夜や土日に問い合わせをされるユーザーが結構な数いらっしゃるのですが、AIが対応できる範囲のものは即座に回答が得られるのは、ユーザーにとってメリットが大きいと認識しています」(浦田氏)

『Fin』のCSATレポート機能には、『Fin』による的確かつフレンドリーな対応に対し、ユーザーから早くも高い評価が寄せられているという。

今後の展望

導入し始めて1か月程度の段階として、回答内容のチェックも必要なことから肝心の業務効率化はこれからという状況であるが、「それでも、業務にはかなり余裕を持てるようになっている」と浦田氏は話す。

「今後は回答範囲や精度をチューニングして自動化率を高めることが基本です。そのためにも、ほかの『Fin』ユーザーの事例を教えて頂くことをエクレクトさんには期待したいですね。加えて、プロダクトツアーなどの新機能も導入し、多機能化する一方の『EventHub』の使い勝手向上に努めていきたいと思っています」と浦田氏は話す。

また、『Fin』の効用が社内にも伝わり、営業セクションが顧客からの問い合わせの回答を得るなどの社内対応に使いたいとの声も上がっているという。このように『Fin』の用途を拡大し、同社全体としての業務効率化に活用していく構えだ。


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