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Zendeskの「問い合わせ本文」をCSVで取り出し、生成AIで手軽にVoC分析する方法とは?
エクレクトのカスタマーサクセスチームの阿部です。
日々Zendeskをご利用いただいているお客様をご支援する中で、「問い合わせデータは蓄積されているけれど、うまく活用できていない」というお話を伺うことがあります。
カスタマーサポートに日々寄せられるお客様の「生の声(VoC:Voice of Customer)」は、サービス改善やプロダクト開発につながる、非常に価値のある資産です。Zendeskにはこの貴重なデータが日々蓄積されていますが、皆様はこの宝の山を活用できていますでしょうか?
Zendeskに蓄積されている問い合わせの「本文」まで分析対象にすると、件数やカテゴリ集計だけでは見えにくい顧客のつまずきや潜在ニーズが見えてきます。
本コラムでは、エクレクトの提供するZendeskアプリ「Ticket Search & Export」でコメント履歴をCSVとして取り出し、生成AIを使ってVoCを手軽に分析する方法を紹介します。
ZendeskでのVoC分析が詰まりやすい「2つの障壁」
① コメント本文を、そのまま分析材料にしにくい
Zendesk標準のCSVエクスポートには、チケットのコメント本文や説明は含まれません。また、Zendeskの分析機能(Explore)でも、コメント本文を直接レポート対象にすることはできません(いずれも2026年8月現在)。
JSON/XMLエクスポートやAPIを利用してコメントを取得する方法はありますが、分析しやすい形に整えるには一定の技術的な手間がかかります。日常的な振り返りのために「まず本文を一覧で把握したい」という用途では、ここが最初のハードルになりがちです。
② 事前に決めた分類だけでは「想定外の声」を拾いにくい
チケットフィールドにカテゴリを設けて集計する方法は、継続的なレポーティングに有効です。インテリジェントトリアージを利用できる環境では、トピック・感情・言語などの分類を自動化することもできます。
一方で、あらかじめ用意した分類軸を中心に見るだけでは、複数カテゴリにまたがる共通要因や、まだ名前の付いていない新しい要望を見落とすことがあります。
補足:インテリジェントトリアージの分類機能は、2026年8月現在、Suite/Support Professional以上で利用できます。また、分類結果を自動仕訳等のワークフローで利用するにはエージェントCopilotアドオンが必要です。
コメント履歴をCSVで取得できる「Ticket Search & Export」
こうした障壁を解消する糸口となるのが、エクレクトが提供するZendeskアプリ「Ticket Search & Export」です。
「Ticket Search & Export」を使うと、Zendesk標準のCSVエクスポートでは取得できないコメント履歴を含むチケットデータを、画面操作だけでCSVとして一括出力できます。APIの知識は必要ありません。
作成日、担当者、ステータス、キーワード、任意のチケットフィールドなどを組み合わせて対象を絞り込めるため、「先月の問い合わせだけ」「特定サービスに関する問い合わせだけ」といった切り口で、必要な範囲を取り出して分析できます。

条件を組み合わせて、分析対象のチケットを絞り込めます。
月額1万円(Zendesk環境ごと/年払い一括の場合)で利用できるため、まず月次の振り返りやFAQ改善の材料探しから始めたい場合にも導入しやすい選択肢です。
【実践編】「Ticket Search & Export」 × 生成AIでVoC分析する3ステップ
ここからは、分析の流れを分かりやすくするために作成したサンプルデータを使って説明します。実際のデータを扱う場合は、必ず社内の情報セキュリティ・AI利用ルールに従ってください。
Step 1:「Ticket Search & Export」で分析したいチケットを絞り込む
Zendeskサポートの画面内のサイドバーから「Ticket Search & Export」を開き、期間や担当者、ステータス、キーワード、チケットフィールドなどを指定します。最初から全件を対象にするより、「直近1か月」「特定プロダクト」「解決済みチケット」など、目的に合わせて範囲を区切るほうが分析しやすくなります。
Step 2:コメント履歴付きのCSVをダウンロードする
検索結果から「コメントエクスポート」を実行すると、コメント履歴を含むCSVを取得できます。同じチケットに複数のコメントがある場合もチケットIDで紐づくため、やり取りの流れを追いながら分析できます。

同一チケットのコメントはチケットIDで紐づきます。
取り扱い上の注意:CSVには個人情報や機密情報が含まれる可能性があります。ダウンロード・保存・生成AIへのアップロードは、自社の情報セキュリティポリシーやデータ管理ルールに従って実施してください。生成AIを利用する場合は、自社で利用が認められているサービスを使用し、必要に応じて匿名化や不要な情報の削除を必ず行ってください。
Step 3:生成AIに「分析の観点」まで指定する
CSVを、社内で利用が認められている生成AIに読み込ませます。ポイントは「集計して」とだけ依頼するのではなく、チケットのまとめ方、分類の考え方、出力形式まで指定することです。
AIへのプロンプト例
| 同じチケットIDの行は1件の問い合わせとして時系列にまとめたうえで、コメント本文を内容から5〜8テーマに分類してください。テーマ名、件数、割合、代表的な問い合わせ要旨、改善候補を表にしてください。既存のカテゴリ名には引っ張られず、本文から分類軸を作ってください。判断しにくいものは無理に分類せず「その他」としてください。 |
| 既存カテゴリに収まりにくい潜在的な要望、繰り返し起きているつまずき、件数は少なくても重大化しそうなトラブルの兆候を抽出してください。それぞれについて、根拠となるチケットID、問い合わせ要旨、考えられる要因、次に確認すべきことを整理してください。 |
AI分析を成功させるワンポイントアドバイス
分析前のデータ整理もAIに手伝わせると効率が上がります。たとえば「自動通知やテストデータと思われる行を除外候補として一覧化して」「旧項目と新項目で同じ意味と思われる値を名寄せ候補として整理して」といった指示が可能です。
ただし、AIの判断が必ず正しいとは限りません。最初から自動で除外・統合させるのではなく、まず候補を出してもらい、人の目で確認してから集計するのがおすすめです。
また、AIが出した件数や割合について、どの問い合わせをもとに判断したのか確認できるよう、該当するチケットIDもあわせて出力させておくと、気になる結果があった際にZendeskの元データへすぐ戻って確認できます。
【分析サンプル】データから、こんなことが見えてくる
以下は、サンプルデータを使って問い合わせコメントを分類・可視化した例です。


いくつかのケースを想定して試してみると、この分析には2つの見どころがあると感じます。
一つは、問い合わせの「本当の目的」を捉え直せること。
たとえば、担当者の感覚では「不具合やエラーの問い合わせが多い」と感じていたとしても、コメント本文を問い合わせの目的で再分類すると、実際には「使い方・設定手順の確認」が大半を占めている、という結果になるといったことがあります。
もう一つは、カテゴリをまたいだ共通要因を見つけられること。
一見すると別々の種類に見える問い合わせでも、本文を横断して分析すると、「説明がわかりにくい」「どこから操作すればよいかわからない」「期待していた動きと違う」といった共通するつまずきが繰り返し現れることがあります。こうした背景要因は、既存カテゴリごとの件数だけを見ていても気づきにくく、コメント本文そのものを分析することで初めて見えてくる可能性があります。
この方法が向いていること/別の仕組みが必要なこと
CSV+手元の生成AIは、まずVoC分析を試してみるための方法として非常に相性が良い一方、すべての分析を賄おうと思うと難しさや負担の大きさも出てくることには留意が必要です。用途を分けて考えるとより活用しやすくなります。
| CSV+手元AIでまず試せること | さらなる分析への壁 |
|---|---|
| 月次・四半期の問い合わせ傾向の振り返り | 毎回のCSV抽出・整形・投入を人手で繰り返すのが負担になってくる |
| AI活用の可能性をざっくり探る | AIエージェントでどこまで自動化できるか、削減工数やROIまで具体的に試算したい |
| 担当者が試行錯誤しながら分析する | 担当者やプロンプトによって分析結果がブレない、再現性のある分析にしたい |
| FAQやナレッジ改善のネタ探し | 個人情報・機密情報を含むデータを、より安全なルール・環境で継続的に扱いたい |
「おおよその傾向は見えたので、次はどこから自動化すると効果が出るかまで判断したい」「担当者の勘や試行錯誤ではなく、一定の基準で分析・改善していきたい」という段階になると、分析基盤や運用設計まで含めた取り組みが必要になります。
そのようなニーズにあわせてエクレクトでは、アセスメントを通じて、AIエージェントによる対応自動化の候補やポテンシャル、削減工数・ROIの試算、FAQ整備の優先度、KPI設計などを整理する支援も行っています。

エクレクトのAI化アセスメント&コンサルティングサービスの詳細については、次回以降のコラムで詳しくご紹介を予定しています!
まとめ:まず「コメント本文」を分析対象にしてみる
ZendeskでVoC分析を始めるために、最初から大規模な分析環境を作る必要はありません。まずは対象を絞ってコメント履歴をCSVで取り出し、社内ルールに沿って生成AIでスポット分析するだけでも、カテゴリ集計とは違う角度から顧客の声を見直せます。
特に「問い合わせ件数は見えているが、なぜ問い合わせが起きているのかまでは掴めていない」というZendeskユーザーにとって、Ticket Search & Exportは、コメント本文をVoC分析の材料に変えるための手軽な入口になります。
導入前の仕様確認としてエクレクトのトライアル環境を使った無償トライアルも可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。
▼アプリの詳細・お問い合わせはこちら
「Ticket Search & Export 」 ソリューション紹介ページ
▼アプリのトライアル申請はこちらから
[eclect, Inc.] トライアル申込みフォーム
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